年末に急増！だまされないで『カニカニ詐欺』―おいしい話の裏にある危険
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年末になると必ずと言っていいほど話題にのぼるのが、いわゆる「カニカニ詐欺」です。
テレビやニュースで聞いたことがある人も多いと思いますが、「自分はだまされないから大丈夫」と思っている人ほど、実は狙われやすいという特徴があります。
今回は、年末に増えるカニカニ詐欺についてご紹介します。
Contents
年末になると急に増える「カニ」の話
寒くなってくると、カニが美味しい季節になります。 お正月に家族でカニ鍋を囲む、そんな光景を思い浮かべる人も多いでしょう。 そこに目を付けているのが、カニカニ詐欺の犯人たちです。
「年末限定です」「今だけ特別価格です」「有名百貨店にも卸しているカニです」など、いかにもお得そうな言葉を使って電話やダイレクトメール、最近ではネット広告やSNSまで使って近づいてきます。 忙しい年末は気持ちも財布のひももゆるみやすく、「まあ、いいか」と判断を急いでしまいがちです。 その一瞬の油断が、詐欺につながってしまうのです。
カニカニ詐欺って、どんな詐欺？
カニカニ詐欺は、簡単に言うと「カニをエサにした詐欺」です。実際には存在しないカニを売りつけたり、写真とはまったく違う粗悪な商品を送りつけたり、代金を払わせたあとに連絡が取れなくなったりします。
特に多いのが電話による勧誘です。「以前ご注文いただいたお客様に感謝の気持ちで」「キャンセルが出たので特別にご案内しています」と言われると、なんだか選ばれたような気がしてしまいますよね。でも、そこで個人情報を話したり、その場で支払いを決めてしまうのはとても危険です。
最近では、カニだけでなく、エビやホタテ、正月用の高級食材をセットにした話も増えています。名前はカニカニ詐欺でも、中身はいろいろに変化しているのです。
だまされやすい人の特徴は「いい人」
詐欺にあう人というと、「だまされやすい人」「世間知らずな人」というイメージを持つかもしれません。でも、実際にはとてもまじめで、相手の話を最後まで聞いてしまう「いい人」が多いのです。
「断るのが申し訳ない」「せっかく説明してくれたのに悪いな」と思ってしまう気持ちは、とても大切な優しさです。しかし、詐欺師はその優しさを利用します。強引に話を進めたり、今決めないと損をするような言い方をして、冷静に考える時間を与えません。
年末は特に、家の電話が鳴ること自体が少なくなっているので、一本の電話が特別に感じられます。その心理も、詐欺には好都合なのです。
「お得すぎる話」は一度立ち止まろう
カニカニ詐欺を見抜くための大事なポイントは、「お得すぎないか」を考えることです。市場価格を大きく下回る値段で、高級なカニが大量に買えるという話は、冷静に考えるとかなり不自然です。
本当に良い商品であれば、無理に電話で売り込まなくても売れます。わざわざ知らない人に連絡してまで売ろうとする理由は何なのか、そこを一度考えてみてください。
また、「今日中」「今すぐ」「残りわずか」と急かされるのも要注意です。急がせるのは、考える時間を奪うためです。どんなに魅力的な話でも、「家族と相談します」「あとで折り返します」と言って電話を切る勇気を持つことが大切です。
被害にあわないためにできること
難しい知識は必要ありません。一番大事なのは、「その場で決めないこと」です。電話やネットで食べ物を買うときは、必ず販売会社の名前を調べてみましょう。住所や電話番号がはっきりしない場合は、ほぼ確実に怪しいです。
家族がいる場合は、「こんな電話があったよ」と話題に出すだけでも、冷静な意見がもらえます。一人で判断しないことが、詐欺から身を守る近道です。
もし、少しでも「おかしいな」と感じたら、消費生活センターに相談するという方法もあります。相談するだけならお金はかかりませんし、同じような被害が出ていないか教えてもらえることもあります。
年末こそ、心に余裕を
カニカニ詐欺は、年末の「楽しみ」と「忙しさ」のすき間に入り込んできます。だからこそ、少しだけ心に余裕を持つことが大切です。お正月はカニがなくても迎えられますし、家族の安全やお金のほうが、ずっと大事です。
「知らない人からのうまい話は、まず疑う」。このシンプルな考え方を覚えておくだけで、被害にあう可能性はぐっと下がります。今年の年末は、安心して年を越すためにも、カニカニ詐欺という言葉を思い出してください。
そして、もし身近な人が同じような話をしていたら、「それ、ちょっと怪しくない？」とやさしく声をかけてあげてください。その一言が、大切な人を守ることにつながるかもしれません。
